日本医薬品登録販売者協会(日登協)は、改正薬機法に伴う指針、業務手順書、行動規範を作成した。
2019 年12 月公布の改正薬機法に伴い、今年8月1日施行分の法令遵守体制整備に対応した店舗
販売業の指針(医薬品等の適正管理の確保に関する指針)、業務手順書(信頼確保のための法令遵
守体制等の整備に関する手順書)、行動規範のモデルを作成し、日登協会員に配信したもの。
一定期間(10 月中)は会員以外の方々も閲覧可能とした。日本医薬品登録販売者協会のホームページのトップページにある「お知らせ」欄に掲載中。
日登協関係者によると、大手ドラッグストア企業でも改正薬機法の対応について協会に問い合わせがあるとし、作成・公表に至ったという。また、小規模の店舗販売業の企業でも作成の目安が欲しいとの声があったといい、ホームページの掲載に至ったとする。日登協では「業界で広く活用してほしい」とする。
また、上記の法令にのっとった文書以外に、日登協では、「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」を10月中にも作成、公表を予定している。
すでに日登協の執行委員会で原案が作成され、週明けから日登協理事の了解を得る準備を進めているという。
日登協では、同マニュアル作成に至った経緯として、遠隔管理販売などの規制緩和の動きへの対応を挙げている。
「登録販売者は第2類・第3類医薬品を販売するために、法的に必要な有資格者という位置づけではあるが、それ以上に肝心の登録販売者が果たすべき地域住民に対する社会的使命についての位置付けが曖昧だという、一部有識者からの意見があった。今後、情報通信機器を用いてOTC 医薬品の遠隔管理の論議が本格化すると思われるが、登録販売者も医薬品管理というモノだけにこだわりすぎると、遠隔管理の対象になりかねない」としている。
こうした背景から、「マニュアルは登録販売者が生活者のセルフメディケーション推進役の専門職として引き受ける責任の範囲を、社会に対して明示したもの」だとしている。
【店舗販売業者の手順書公表】改正薬機法の法令遵守に対応/日本登録販売者協会が作成、会員外にも公開/「広く活用を」
【2021.10.15配信】日本医薬品登録販売者協会(日登協)は、店舗販売業者の「業務手順書」等を作成した。改正薬機法で法令遵守体制確保のための手順書整備が義務化されたことに対応したもの。日登協関係者によると、大手ドラッグストア企業でも改正薬機法の対応について協会に問い合わせがあるとし、作成・公表に至ったという。また、小規模の店舗販売業の企業でも作成の目安が欲しいとの声があったといい、ホームページの掲載に至ったとする。日登協では「業界で広く活用してほしい」とする。公開は10月いっぱいまでの予定。
関連する投稿
【日本登録販売者協会】登販業務ガイドラインの策定を検討へ/薬剤師との「調剤補助」としての連携も視野/コスモス薬品横山社長が新理事入り
【2021.07.16配信】日本登録販売者協会は7月16日に会見を開き、6月25日に開いた定時社員総会の内容を報告した。事業計画として、「登録販売者の業務ガイドライン(仮称)」の作成を検討するとした。OTC薬販売のいわゆる「2分の1ルール」の廃止など、登録販売者をめぐる規制緩和の議論が進む中、登録販売者の役割に関する認知度を高めることを目指す。薬剤師との連携業務に関しては、「調剤補助」業務に関する項目も視野に入れる。また、コスモス薬品の横山英昭社長が新たに理事に入ったと報告した。
【日本登録販売者協会】日薬と意見交換、OTC販売の規制緩和については「オンラインの管理はリアルよりも厳格求める」で一致
【2021.04.16配信】日本医薬品登録販売者協会は4月16日に定例会見を開き、議論の進んでいるOTC医薬品販売の規制緩和について日本薬剤師会と意見交換の場を持ったことを明らかにした。コンビニエンスストア業界から要望の出ている「遠隔管理販売」については、「オンラインの管理はリアルよりも一層厳しい基準が求められるべき」との意見で一致したという。
最新の投稿
【日本薬剤師会】「薬価乖離率5.2%でもまだこれまでの中間年改定続けるのか」/岩月会長
【2024.12.04配信】日本薬剤師会は12月4日、定例会見を開いた。この中で、同日、薬価乖離率の速報値が公表されたことについて記者から質問が出た。
【厚労省】薬価調査の速報値公表/乖離率5.2%/前回6.0%から0.8ポイント圧縮
【2024.12.04配信】厚生労働省は12月4日、薬価調査の速報値を公表した。
【医薬品供給状況】不足カテゴリートップは抗生剤/株式会社イヤクル調査
【2024.12.03配信】株式会社イヤクル(本社:北海道、代表取締役:佐孝尚氏)は、薬剤師を対象に「医薬品供給不足に関するアンケート調査」を実施。その結果、出荷調整品のカテゴリーでは抗生剤がトップだった。
【八戸薬剤師会】緊急避妊薬の供給体制HPをバージョンアップ/医療機関リストも整備
【2024.12.02配信】八戸薬剤師会(青森県、阿達昌亮会長)は12月2日までに同会HP上の緊急避妊薬の供給体制サイトをバージョンアップした。産婦人科医会の了解を得て、受診できる医療機関リストも整備した。
【財政審_建議】薬価改定「原則全ての医薬品対象」/除外するなら「安定供給確保」や「真に革新的な」医薬品
【2024.11.29配信】財務省の財政制度等審議会は11月29日、「令和7年度予算の編成等に関する建議」を公表した。