武田会長は会長演述の中で、昨年開催した中堅薬剤師によるグループワークの中で、すべてのグループからあがったテーマが「人材育成」と「薬剤師確保」であったことを指摘。「若い薬剤師の方々がどのようにキャリアを形成していくのか、またそれを中堅薬剤師がいかに育てていくのか」が重要な課題になっていることをひしひしと感じたと話した。
行政においては、2040年に向けて新たな地域医療構想等に関する検討会の報告書が出されたほか、「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」が開催されたことを紹介。日病薬の70周年という節目でこの2つの検討会が示したこれからの提供体制、薬剤師の方向性について「しっかりと考えながら将来を見据え新たな船出をすると覚悟を持ってミッション・ビジョン・バリューを提示した」と話した。
この「バリュー」にある「3つの柱」について紹介。
第一の柱は「資質向上」。日病薬としては卒後臨床研修制度の創設に向けた設計を進めてきたほか、専門薬剤師制度改革案の具体化や生涯研修の体系的な再構築に取り組んでいくとした。キャリア形成におけるロードマップ作成についても取り組んでいく計画。
第二の柱は、「職能の拡大」。今回の診療報酬改定では「日病薬が要望した多くの項目が評価されたと思っている」との認識を示した。具体的には病棟薬剤業務実施加算の上位加算の新設、薬剤総合評価調整加算、退院時の薬剤情報管理指導料を要件とした今回の見直しについて「薬物療法を入院から地域へとシームレスにつないでいく地域医療構想の方向性にマッチをした取り組みとしての診療報酬の新設であった」との考えを示した。
第三の柱は、「薬剤師の充足」。日病薬としては機能別充足率の考え方に基づく必要数の明確化や地域偏在の解消に向けた都道府県病薬との連携強化を進めてきたとした。地域医療介護総合確保の活用促進、求人・求職システムの運用による情報の可視化などにも取り組んできた。第9次医療計画の中に病院薬剤師確保について継続して記載されるよう取り組んでいくともした。
「薬剤師が病院で働きたい、あるいは働き続けたいと思える環境を整えることが地域医療を支える基盤になる。薬剤師一人一人が専門性を磨き、職能を広げて、そして仲間と共に支え合って、患者中心の医療というものをより確かものとするよう進めていきたい」(武田会長)と話した。
【日本病院薬剤師会】薬剤師のキャリア形成“ロードマップ”作成
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