【病院薬剤師会】熊本の医療機関へ累計7名の薬剤師派遣/県と病薬の契約なく厚労省から派遣要請受託

【病院薬剤師会】熊本の医療機関へ累計7名の薬剤師派遣/県と病薬の契約なく厚労省から派遣要請受託

【2026.08.19配信】日本病院薬剤師会は8月19日に開いた定例会見で熊本地震への対応について説明した。


 医療機関への薬剤師の派遣に関しては、熊本県病薬からJCHO 熊本総合病院(八代市)に薬剤師派遣(1名)を8月10日から開始。これまでに計 6 名が活動を行ったとする。期間は8月24日までの予定。
 加えて、熊本県病院薬剤師会から八代北部地域医療センター(八代市)に薬剤師派遣(1名)を開始した。8月18日・19日 の2日間の予定で、これまでに計1名が活動を行った。

 日病薬では7月28日の地震発災翌日の29日に災害医療支援本部を設置。
 熊本県病薬の薬剤部門の報告、被災状況・支援ニーズの情報収集をグーグルフォームにて確認してきたほか、熊本県病薬とオンライン会議を平日毎日実施。7月29日には九州山口沖縄地区の災害登録派遣薬剤師(43名)へ待機要請を行った。8月7日には広島県の災害登録派遣薬剤師(13 名)へ待機要請を行った。8月14日には九州山口沖縄地区・広島県の災害登録派遣薬剤師への待機要請を解除。
 そのほか、行政通知等の会員へ周知。

 日病薬関係者も現地に派遣した。
 7月29日~30日には発災初期の情報収集のため、災害対策委員会委員長を含む 3 名を熊本県に派遣。8月4日、武田泰生日病薬会長が熊本県入りし、熊本県薬務課、熊本県病薬会長等の関係者と面談。8月5日~7日には事務局長が熊本県庁入りし、現地調整本部で必要な備品(PC、 Wifi、携帯電話等)を準備した。
 災害対策委員会委員を現地調整本部(熊本県庁内)に交代制で配置し、これまでに計 3 名が活動を行った。
 熊本県庁内の現地調整本部で現地調整班の活動、被災地の医療機関等の医療支援のニーズ調査を行った。
 ニーズ調査の結果、 JCHO 熊本総合病院(八代市)及び八代北部地域医療センター(八代市)の支援ニーズを把握した。派遣する薬剤師への情報提供資料も作成した。

 医療機関への病院薬剤師の派遣については、県庁と病院薬剤師会間の災害時の協定契約がなかったため、県庁からの直接の派遣要請が難しい面もあったようだ。
 ただ、日病薬から病院薬剤師の派遣をするにあたっては何らかの公的な要請がないと「任意の派遣であれば派遣する薬剤師に迷惑がかかっても困る」(武田泰生会長)ため、県庁から厚労省に派遣要請を依頼し、厚労省から日病薬へ派遣要請を受けた。

 今後の対応について、武田会長は全国の都道府県病院薬剤師会と都道府県庁の災害協定の締結を進めたい考え。協定は都道府県薬剤師会と都道府県庁との間で契約されていることが多いが、「支援内容や支援ニーズが異なると感じている」(武田会長)。
 災害薬事コーディネーターについても、都道府県薬剤師会から派遣されることが多いため、「今後は病院薬剤師会からも災害薬事コーディネーターを派遣し県庁内で薬剤師会と病院薬剤師会の両方が常駐し薬剤師全体の活動をスムーズに進める形にしたい」との考えを示した。

この記事のライター

関連するキーワード


日本病院薬剤師会

関連する投稿


【日本病院薬剤師会】薬剤師のキャリア形成“ロードマップ”作成

【日本病院薬剤師会】薬剤師のキャリア形成“ロードマップ”作成

【2026.07.05配信】日本病院薬剤師会は薬剤師のキャリア形成における“ロードマップ”を作成していく方針を示した。6月20日に開かれた総会で武田泰生会長が会長演述の中で示した。


【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【2026.02.28配信】日本病院薬剤師会は2月28日に臨時総会を開催し、令和8・9年度役員候補選挙を行った。現任会長のほか、現任副会長も全員が当選した。正式には6月の通常総会での承認をもって就任となる。


【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【2025,12.10配信】日本病院薬剤師会(日病薬)は12月10日に定例会見を開き、厚労省中医協で議論の進んでいる次期診療報酬改定について、期待できるとの見方を示した。日病薬が要望事項に挙げていた転所時の情報共有への評価などが俎上にのっていることなどを評価した。


【病院薬剤師会】対人業務充実効果を確認/「薬剤業務向上加算」で出向先に調査

【病院薬剤師会】対人業務充実効果を確認/「薬剤業務向上加算」で出向先に調査

【2025.04.02配信】日本病院薬剤師会は4月2日に定例会見を開いた。この中で、令和6年度診療報酬改定で新設された薬剤業務向上加算についての調査結果を報告した。今回は出向先の薬剤部長に聞いた。


【日本病院薬剤師会】薬学生リクルートコーナー実施/3月の日本薬学会年会で

【日本病院薬剤師会】薬学生リクルートコーナー実施/3月の日本薬学会年会で

【2025.02.27配信】日本病院薬剤師会は2月26日に定例会見を開き、薬学生向けのリクルートコーナーの実施について説明した。今年3月に開かれる日本薬学会第145年会(福岡)で出展する。昨年12月の会見でも開催を報告していたが、今回、完成した薬学生向け案内チラシを公表。独立行政法人国立病院機構(NHO) や、複数の大学医学部附属病院の出展も決定している。


最新の投稿


【病院薬剤師会】熊本の医療機関へ累計7名の薬剤師派遣/県と病薬の契約なく厚労省から派遣要請受託

【病院薬剤師会】熊本の医療機関へ累計7名の薬剤師派遣/県と病薬の契約なく厚労省から派遣要請受託

【2026.08.19配信】日本病院薬剤師会は8月19日に開いた定例会見で熊本地震への対応について説明した。


【日本総研レポート】「社会保険料負担軽減の焦点は医療保険制度改革」/成瀬道紀氏

【日本総研レポート】「社会保険料負担軽減の焦点は医療保険制度改革」/成瀬道紀氏

【2026.08.18配信】日本総研は8月12日、経済・政策レポート「社会保険料負担軽減の焦点は医療保険制度改革」を公表した。執筆は成瀬道紀氏。レポートでは骨太の方針に現役世代の社会保険料率引き下げが明記されたこと触れ、医療保険料率をどこまで引き下げられるかが焦点となると指摘。医療費への税投入増加を展望しにくい財政環境だとし、OTC類似薬など患者自己負担の増加の政策がとられているものの大きな財政効果は見込みにくいとし、医療の必要性に応じた給付のメリハリや供給側における効率的な医療サービス提供を促す改革が求められるとしている。


【地域連携薬局】「地域が持つべき体制への協力」/厚労省 前・薬局地域機能推進企画官の大井恒宏氏に聞く

【地域連携薬局】「地域が持つべき体制への協力」/厚労省 前・薬局地域機能推進企画官の大井恒宏氏に聞く

【2026.08.18配信】厚労省は6月30日、認定薬局の新基準に関する省令を公布した。その内容や趣旨について厚労省 医薬局総務課 前・薬局地域機能推進企画官の大井恒宏氏が本紙の取材に応えた。 <有料版「ドラビズ for Pharmacy」7/17・22号より一部抜粋>


【千葉豪雨】5薬局に被害、うち2軒は営業不可/厚労省発表

【千葉豪雨】5薬局に被害、うち2軒は営業不可/厚労省発表

【2026.08.15配信】厚生労働省は、令和8年8月千葉豪雨の被害状況について公表した。薬局に関しては、千葉県健康福祉部薬務課より8月14日17時時点での被害状況について報告があり、5薬局に被害、うち2軒は営業不可となっている。


【スギ薬局】認知症の“未病”の見える化事業/神奈川県等と基本合意

【スギ薬局】認知症の“未病”の見える化事業/神奈川県等と基本合意

【2026.08.12配信】スギホールディングス連結子会社の株式会社スギ薬局(本社:愛知県大府市、代表取締役社長:杉浦 克典氏)は8月12日、ノックオンザドア株式会社とともに、神奈川県と「認知症未病改善データプラットフォーム等に関する基本合意」を締結した。


ランキング


>>総合人気ランキング