【日本薬剤師会】電子お薬手帳ビューワー、他職種への周知を依頼

【日本薬剤師会】電子お薬手帳ビューワー、他職種への周知を依頼

【2025.04.26配信】日本薬剤師会は電子おくすり手帳簡易ビューワーアプリ「e薬 SCAN」について、他職種への周知依頼を都道府県薬剤師会宛てに発出した。


在宅現場や他職種の“患者のスマホ画面覗く”事態を回避

 電子おくすり手帳簡易ビューワーアプリの「e薬 SCAN」は、「令和6年度データヘルス改革を見据えた世代型お薬手帳活用推進事業」の一環として、厚生労働省より補助金の交付を受けて日薬が開発を行ったもの。薬局・医療機関等で電子版お薬手帳に記録された情報が、QRコードの表示、読み取りによって多職種で情報が閲覧できる。医療・介護関連職種の人のスマホに患者同意のもと、一定期間保存できる。
 
 電子お薬手帳はAPIでのデータ連携など利便性がある半面、在宅現場などでは、患者のスマホを借りて画面を見なければいけないといった手間が生じていた。
 電子おくすり手帳簡易ビューワーアプリの「e薬 SCAN」は、アプリをダウンロード後、患者が自身のスマホでQRコードを表示すると、関係者はそのQRコードを読み取ることで情報が閲覧、保存できるようになる。

 アプリの公開に合わせて専用のHPも公開した。
■e薬 SCAN専用HP
https://www.nichiyaku.or.jp/ekuscan/

 その意義について、日薬専務理事の上野清美氏は、「従来の紙のお薬手帳と電子お薬手帳のそれぞれの良いところがある」とした上で、電子お薬手帳普及にあたり、他職種の情報の閲覧の利便性に関して、今回はビューワーアプリという手段を講じたとの認識を示した。

 同アプリについては日薬から、「公益社団法人日本医師会」「公益社団法人日本歯科医師会」「一般社団法人日本病院会」「公益社団法人日本精神科病院協会」「一般社団法人日本医療法人協会」「公益社団法人全日本病院協会」「一般社団法人日本病院薬剤師会」「公益社団法人日本看護協会」「一般社団法人日本介護支援専門員協会」宛てに「通知でお知らせ」したとした。
 都道府県薬剤師会からも地域の関連団体への周知を依頼している。

 現状、すでに「e薬スキャン」に対応している電子お薬手帳は以下の通り。
eお薬手帳3.0 公益社団法人日本薬剤師会
ポケットファーマシー メディカルフロント社
ヘルシーパスポート メディカルフロント社
キリン堂お薬手帳 メディカルフロント社

 今後、対応会社も増える見込み。

アプリに関する連絡先:株式会社ファルモe薬Scan 連絡窓口
メールアドレス: support@pharumo.zohodesk.com

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