公表したコメントの中で松本会長は、「本日、岸田総理大臣が武見厚生労働大臣と鈴木財務大臣と協議を行い、令和6年度診療報酬改定における一定の決着を見たとのことです。改定率等の正式決定後に記者会見を開かせていただく予定ですが、報道等を受けてコメントを求める声が多くあることから、現時点での日本医師会の見解を示させていただきます」とした。
その上で、政府に謝意を表明。「政府・与党におかれましては、賃金上昇や物価高騰、感染症への対応、さらには日進月歩する医療の高度化への対応にご尽力頂き、心から御礼申し上げます。我々は、地域を面で支えられるよう、さらなる地域医療の充実を効果的に行ってまいる所存です」とした。
日本医師会は、令和6年度診療報酬改定に向けて、30年ぶりの賃金上昇・物価高騰への対応が必要だと主張してきたとし、「医療・介護分野の賃金上昇は他産業に大きく遅れをとってきたが、令和6年春闘の先鞭となる賃上げの実現、さらには物価高騰への対応の財源を一定程度確保いただいたとのことです」と述べた。
「政府・与党はじめ多くの関係者の皆様に実態をご理解いただけたものと実感して」いるとし、「必ずしも満足するものではありませんが、率直に評価をさせていただきたいと思います」としている。
「今後は中医協での具体的な配分の議論に移ります」として、「すでに令和6年度診療報酬改定の基本方針は、厚生労働省社会保障審議会医療部会及び医療保険部会での議論を踏まえて、改定の基本的視点と具体的方向性として、決定されています。
そこでは、「現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進、ポスト2025を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進、安心・安全で質の高い医療の推進、効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上ーーの4点が挙げられています」とし、「診療報酬だけではなく、税制、補助金、支援金、さらには文部科学省からの大学病院への運営費交付金および私学助成金など、あらゆる手段もフル活用して、これまで三位一体の改革といわれていた地域医療構想、医師の働き方改革、医師偏在対策をはじめ、令和6年度からの医療提供体制に向けて、総力を挙げて取り組んでいくことが必要です」と見解を示した。
さらに「令和6年度中には、これまでターゲット年であった団塊の世代が全員75歳以上となる2025年を迎えます。今後は、次のターゲット年となる2040年も見据えて、さらなる改革を進めていかなければなりません」とし、「日本医師会は、国民皆保険制度の堅持と、地域医療の一層の充実に向けて、今後も国民目線を持って全力で取り組んでまいります」と結んでいる。
なお、日本医師会では、この問題に関して、改めて12月20日に松本吉郎会長が記者会見を行い、日本医師会の考えを説明することにしている。
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