該当の要望は以下の通り。
No. 55. スイッチOTC医薬品候補の総審査期間の設定
<要望内容・要望理由>
行政手続法第6条では、「行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めるよう努める」ことが定められている。1985年に厚生労働省は通知で、新医薬品の承認の予見可能性向上に向けて、医療用医薬品は1年、要指導・一般用医薬品は10か月の標準的事務処理期間を総審査期間として設定しているが、スイッチOTC医薬品候補の総審査期間は示されておらず、1985年以降見直しもされていない。
スイッチOTC医薬品候補の承認申請の過程では、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で承認申請がされた品目であっても、その審査とは別に厚生労働省の実施する「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」で審議されることになっている。
他方で、本検討会議での審議時期や進行状況が示されておらず、審査が長期化し、企業における開発の予見可能性が高まらない。例えば、2018年以降にスイッチOTC医薬品として承認された医薬品10成分の総審査期間は10~102ヶ月であり、申請後に本検討会議に掲題、または、審査中に臨床試験等の実施を求められた4成分に限れば、37~102ヶ月であった。開発において他社との契約が必要な場合は、予見可能性の低さを理由に契約締結に支障が生じることがあり、開発上の大きな障害になっている。
そこで、医療用から要指導・一般用に転用する有効成分(スイッチOTC医薬品候補成分)等の標準的事務処理期間を総審査期間として設定することを求める。なお、医療用医薬品の標準的事務処理期間が1年であることを鑑みると、スイッチOTC医薬品候補等においては1年よりも短い期間とすることが妥当である。
これにより、予見可能性向上による企業の開発意欲の向上、審査の迅速化による承認品目数の増加、国民にとって新たな一般用医薬品の選択肢の増加によるセルフメディケーションへの意識醸成に寄与できる。
<根拠法令等>
行政手続法第6条
薬発第960号 厚生省薬務局長通知
【経団連】 スイッチOTC医薬品候補の総審査期間の設定を要望/医療用より短い「1年より短く」
【2023.09.13配信】日本経済団体連合会(経団連)は9月12日、提言書「2023年度規制改革要望ー日本経済にダイナミズムを取り戻すー」をまとめ、公表した。この中で「スイッチOTC医薬品候補の総審査期間の設定」を要望している。医療用医薬品は1年、要指導・一般用医薬品は10か月の標準的事務処理期間を総審査期間として設定しているものの、スイッチOTC医薬品候補の総審査期間は示されていないことを提示。療用医薬品の標準的事務処理期間が1年であることを鑑みると、スイッチOTC医薬品候補等においては1年よりも短い期間とすることが妥当であるとしている。
最新の投稿
【2026.07.03配信】東京都薬剤師会(都薬)は7月3日に定例会見を開き、「調剤資材供給不安に関する緊急実態調査」の集計結果を公表した。
【パブコメ】セフトリアキソンナトリウム水和物を特定重要物資としての取組に追加
【2026.07.02配信】厚生労働省は6月30日、セフトリアキソンナトリウム水和物を安定確保の取組に追加することについて、パブリックコメントを開始した。医療法の特定重要物資に同成分が指定されたことを受けた改定。2027年に商用国内生産設備及び備蓄設備の構築を開始し、2032年までに国産原料由来の原薬の商用国内生産設備及び備蓄設備の構築を完了するとともに、国内で製造した原薬の販売先である製造販売業者による薬事上の手続等に要する期間等を考慮し、2033年までに供給途絶時においても、医療現場に切れ目なく安定供給できる体制を整備する旨を新たに定める。
【骨太原案】“OTC類似薬”、2027年度以降の対象範囲の拡大検討
【2026.07.01配信】政府は6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる“骨太方針”の原案をとりまとめ、公表した。医療保険関連では、OTC類似薬の保険給付の見直しに関して、施行とその状況等を踏まえた2027年度以降の対象範囲の拡大に向けた検討などを進めるとした。
【2026.07.01配信】政府は6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる“骨太方針”の原案をとりまとめ、公表した。診療報酬改定の中間年にあたる2027年度において薬価改定を実施すると明記した。
【規制改革答申】「オンライン診療受診施設」での医薬品の看護師等による一時的な保管・運搬を
【2026.06.30配信】規制改革推進会議は6月29日、規制改革推進に関する答申 を行った。オンライン診療の更なる普及を掲げ、「オンライン診療受診施設」での医薬品の看護師等による一時的な保管・運搬が可能であることを明確化するとした。診療の補助行為を行うに当たって前提となる医薬品及び医療機器の看護師等による一時的な保管・運搬について、医師・医療機関の管理責任の下、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限の条件の下で可能であることを明確化することを求めるもの。オンライン診療受診施設は医療法等改正で新設されたもの。