日薬・荻野氏が指摘したのは、特別養護老人ホームと介護老人保健施設の2つにおける薬剤管理の課題。
まず、特別養護老人ホーム(特養)の薬剤管理については、現状、末期の悪性腫瘍利用者に対して、介護保険の居宅療養管理指導費ではなく、医療保険の対応として、施設職員を介しての指導を行っていると説明。しかし、施設職員を介しての薬剤管理は、施設職員の負担増になってしまう場合があるとの問題点を指摘した。その上で、「職員の負担軽減や適切な薬剤管理、薬剤の一元的管理の観点から、薬剤師と特養の医師との連携が必要と考える」と主張した。
さらに、悪性腫瘍利用者への緩和ケアについては、介護保険の居宅療養管理指導費では月8回まで認められていると説明。週に2回までとされているため、緊急時対応が必要な場合があっても、必ずしも対応できないものもあると指摘。そうしたことから、「そのような場合にはもう少し柔軟な対応が可能となるように整理が必要と考える」と述べた。緩和ケアでの医師等、多職種との連携については、患者・家族への医療麻薬への正確な理解、副作用等の面で、適切に行うためにも重要だとした。
また、介護老人保健施設での薬剤管理に関連しては、高齢者施設と薬剤師の連携は早急に実現する必要があると指摘。
介護老人保健施設で算定できる医薬品については、処方箋を交付した場合、技術料や指導料の取り扱いは明確ではないという問題があるとした。これはコロナ治療薬の処方にあたって浮き彫りになった問題であるとし、現在は医療保険の方で特例措置を設けていると説明。「コロナ治療薬以外の薬剤の対応について一定の整理が必要である」(荻野氏)と述べた。
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