加藤大臣「調剤業務の支援であれば、これまでそれぞれ薬剤師さんがやっておられた過程はロボット等が行い、随分効率化が図られていくのではないか」
同プログラム期間は5年間で2022年には終了しているが、それ以降にも独自に進化しているということで視察となったという。様々なAI技術、ロボット技術を病院内に実装し、医療の質の向上、医療従事者の負担軽減に取り組んでいる。調剤業務を支援するピッキングロボット、病棟などに薬剤や検体を配送する自動配送ロボットも視察したという。
視察後に会見した加藤勝信厚労大臣の発言要旨によると、歩行に不安のある患者の移動を支援するためのAI自動車いすに実際に大臣も乗ったといい、「大変快適でありました」とした。また、超音波画像などの検査データを患者自身のスマホに送信して即時に共有する取組についても、実際にデモンストレーションがあり、病院と患者のやりとり・情報共有の電子化の状況についても聞いたという。
さらには問診等においてITを活用することによって、問診の質を上げるだけではなく、問診データをそのままカルテに移行するということで医師にとっての労力の節約にも繋がっているという。
調剤ピッキングロボットや自動配送ロボットについては、加藤大臣は「これはむしろ高スキルではないが、こうしたものを活用する色々なスキルに合わせて、それぞれに取り組んでおられた。我々は今、医療DXを岸田総理を先頭に取り組みをしている。まさに慶應病院で取り組んでいるようなデジタルトランスフォーメーションが、それぞれの病院・医療機関で、そしてそれが日本全体としてネットワークを組んでいくということによって、さらに国民にとって本人の持っておられる様々な患者データ、診療データに基づいて、より質の高い医療を受けていただける。こういうことが可能になると思っている」と述べた。「日本のプレゼンスを上げていくことにも繋がっていくという思いを確信をした」とし、過日決定した医療DXの推進に関する工程表に沿って取り組みを進める決意を述べていた。
人手不足対策においても、「例えば調剤業務の支援であれば、これまでそれぞれ薬剤師さんがやっておられた過程はロボット等が行い、最後は薬剤師さんが確認されるわけですが、そういったことで随分効率化が図られていくのではないか」としていた。