「デジタル技術を活用した医薬品販売のあり方」については、将来の人口減少に備え、消費者の安全を確保した上で医薬品へのアクセスの円滑化を確保するため、販売店舗と有資格者が異なる場所に位置することを可能とする医薬品販売業のあり方について検討することとしている。
事務局は、遠隔管理の検討にあたっては、遠隔管理される店舗(受渡が行われる店舗)と、管理を行う店舗が一体で医薬品販売に係る業務を行うことを提案している。技術を活用して紐付き、資格者による遠隔管理を行い、資格者が遠隔で情報提供等を行った上で、店舗で保管管理されている医薬品が即時に受け渡されることを想定している。受け渡し店舗については、店舗販売業ではない新たな許可業態を想定している。
この議論の中で、日本チェーンドラッグストア協会理事の関口周吉氏は、この議論の経緯について、コンビニエンスストア業界からの要望があったことに触れ、協会としては問題点が多く安全性の観点から「賛成できない」との基本的な立場を表明。コンビニエンスストア業界が利点として提示している24時間営業についても、それ自体が維持・継続できるのかといった、これまでの問題点の指摘を繰り返した。本来は法令に基づき有資格者を配置すればいいのであり、特定の業界のために制度検討をする必要があるのかを懸念を示した。
ただし、運用次第では地域における医薬品のアクセスを向上することができる可能性があるとした上で、検証のための試験運用をすべきではないかと提案した。「新しい販売方法を検討するにあたり現行制度下で資格者が不在の際に試験運用をしてみて、その結果を集めて問題点を挙げるのはいかがか」と述べた。
そのほか関口氏は新しい販売業態について、管理店舗が管理する受け渡し店舗の店舗数については、「夜間に子供の解熱鎮痛剤を求める母親に対して数時間も待たせることはあり得ない」とし、店舗数は限定すべきで、慎重に検討する必要があるとの考えを示した。
【医薬品販売制度検討会_デジタル技術活用】実証試験運用を提案/日本チェーンドラッグストア協会関口氏
【2023.07.14配信】厚生労働省は7月14日、「第6回医薬品の販売制度に関する検討会」を開催し、「デジタル技術を活用した医薬品販売のあり方」を議論した。この中で日本チェーンドラッグストア協会理事の関口周吉氏は、検討にあたって、まずは実証試験運用を行うことを提案した。
関連する投稿
【医薬品販売制度検討会】現2・3類薬の情報提供の「努力義務」を「明確化」へ変更
【2023.12.18配信】厚生労働省は12月18日に「第11回医薬品の販売制度に関する検討会」を開催。事務局は現在の第2類医薬品・第3類医薬品の患者・購入者への情報提供について、現在は「努力義務」としているところを「明確化」する方針を示した。委員から異論なくおおむね了承された格好。
【厚労省医薬品販売制度検討会】ドラッグストア協会、「薬機法上で“医薬品登録販売者”へ名称変更を」
【2023.10.30配信】厚労省は10月30日、「第9回医薬品の販売制度に関する検討会」を開催し、追加の議論として「販売区分について」を議論した。この中で日本チェーンドラッグストア協会は薬機法上の「登録販売者」との名称を「医薬品登録販売者」という名称にすることを要望した。
【新経済連盟】一般用医薬品の販売制度に関する意見を厚労省に提出/濫用のおそれのある医薬品についてオンライン服薬指導を求める方向に反対
【2023.08.04配信】一般社団法人新経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:三木谷浩史氏)は8月3日、厚生労働省の「医薬品の販売制度に関する検討会」における一般用医薬品の販売制度に関する見直しの議論について、厚生労働省に意見を提出した。新経済連盟はこれまでも、対面原則の撤廃やデジタル化の推進を提言してきた。
【日本薬剤師会】デジタル活用したOTC薬の販売制度、「高度な技術の開発が求められる」
【2023.07.27配信】日本薬剤師会は、デジタル技術を活用することで「販売店舗と有資格者が異なる場所に位置すること等を可能とする」OTC薬販売業のあり方に関して、高度な技術開発が前提との考えを示した。この議論は厚労省「医薬品の販売制度に関する検討会」で議論されているもの。7月26日に開かれた日本薬剤師会の都道府県会長協議会において、担当役員である副会長の森昌平氏が見解を示したもの。
【零売】日薬山本会長、「規制するか否かの議論は本質を見誤っている」/総会会長演述で
【2023.06.24配信】日本薬剤師会は6月24日に定時総会を開いた。その中の会長演述で、山本信夫氏は零売の問題に触れた。厚労省の医薬品販売制度に関する検討会について、「闇雲にいわゆる零売を規制するか否かという議論は本質を見誤ったものと言わざるを得ません」と述べ、零売そのものの規制は望ましくないとの意向をにじませた。販売方法についての局長通知に準拠していない販売をまずは指導すべきとの意向も示唆し、「準拠せずに販売することを放置」していると問題提起している。さらに政策提言の“共用薬”について触れた上で、「必要以上の規制が設けられるような事態とならぬよう」、「積極的に意見を主張していかなくてはなりません」と述べた。
最新の投稿
【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用
【2026.04.23配信】財務省は4月23日、財政制度等審議会「財政制度分科会」を開き、「財政各論」の資料を提示した。この中で薬局について、昨年の中央社会保険医療協議会(中医協)の資料「調剤その2」の資料も引用しつつ、“小規模分散”の問題を指摘した。小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題があるとした。
【令和8年度調剤報酬改定】施設基準届出チェック/6月1日期限は11項目
【2026.04.21配信】厚生労働省は4月20日、「令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリスト」を発出した。令和8年6月1日が届出期限となっているのは11項目。
【東京都】健康食品試買調査で6製品から医薬品成分/医師・薬剤師への相談啓発
【2026.04.21配信】東京都は3月23日に「令和7年度健康食品試買調査結果」を公表した。都が購入した健康食品の94%(125製品中118製品)に不適正な表示、広告を発見した。都では健康食品の利用について医師や薬剤師に伝えてほしいと訴えている。
注目集まる日薬の生涯学習「JPALS」/服用薬剤調整支援2の算定要件で
【2026.04.20配信】日本薬剤師会(日薬)が2012年から直接手掛けている生涯学習支援システム「JPALS」(ジェイパルス)をご存知だろうか。令和8年度調剤報酬改定で見直された「服用薬剤調整支援料2」の算定要件に関連することになったことで、最近、改めて注目が集まっている。
【第一三共】第一三共ヘルスケアの株式をサントリーHDヘ譲渡/譲渡契約締結を公表
【2026.04.15配信】第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は、連結子会社である第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区、以下「DSHC」)の株式の全てをサントリーホールディングス株式会社(本社:大阪市北区、以下「サントリーHD」)に譲渡することを合意し、サントリーHD との間で株式譲渡契約を締結したと公表した。