コロナとインフルの同時検査キットのOTC化については11月28日に厚労省が審議する予定となっている。
コメントを求められた山本会長は「薬剤師が自らの判断の上で提供できるようになるスイッチOTCについては賛成だ」との立場を示した一方で、「今回の件(コロナとインフル同時検査キットのOTC化)ではどうかと言われれば、判断が難しいと言われているもので、(OTC化されれば)改めて地域の方々の正しい判断がないといけない。慎重な対応をすべき製品だと思っている」と述べた。
日本チェーンドラッグストア協会などではOTC化を要望してきたことも引き合いに出されると、「積極的に開けと(OTC化してほしいと)、申し上げたことはないが、認可されていないものが、さも“検査キット”であるということがまかり通ることは望ましくないと申し上げてきた」と適正販売を重視してきた経緯を説明。「(同品を)OTC化してほしいという声と研究用を扱うことは平仄が合うのか」とも述べた。
同品が仮に1類になるとネット販売が可能になるが、「セルフケアの手段として容易に入手できることはよいことだが、安易な入手であってはよくない」とし、混乱が起きないように適正な販売をしていく必要性を強調。
ネットで買えるということだけがクローズアップされないよう、ネットで購入する場合もかかりつけ薬局などが行っているネット販売などの利用も検討してほしいとの考え。
広い意味では、薬剤師が公衆衛生に参画できることでもあるとし、OTC化の流れは歓迎する意向を示した。
適正販売に向けては、「自戒も含めて仕事をしていきたい」と話した。

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【2022.11.25配信】日本薬剤師会は11月25日に定例会見を開いた。その中で記者からコロナ・インフル同時検査キットがOTC化される議論があることへのコメントを求められると、同会会長の山本信夫氏は「今回の件に限らず、当会としては薬剤師が自らの判断の上で提供できるようになるスイッチOTCについては賛成だ」との立場を示した一方で、「容易に入手できることはよいことかもしれないが安易な入手であってはいけない」と適切な販売が重要との考えを示した。「自戒も込めて、混乱が起きないような適正な販売が重要だ」と述べた。特にいまだネットでの販売がみられる「研究用」については品質が担保されていないとして販売を控えるようにとの従来の主張を強調した。
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