【セントラル薬局】NFT処方箋に関する実証実験開始/医療機関、薬局、配送会社間のシームレスな連携目的に

【セントラル薬局】NFT処方箋に関する実証実験開始/医療機関、薬局、配送会社間のシームレスな連携目的に

【2022.04.04配信】株式会社グリーンエイト(東京都新宿区、代表取締役:田中宏和氏)が運営するセントラル薬局グループは、株式会社GENie(東京都中央区、代表取締役:田口 義展氏)や東京白金台クリニック(東京都港区、院長:森田 重文氏)、canow株式会社(東京都千代田区、代表取締役:桂城 漢大氏)と共同でNFT処方箋に関する実証実験を4月1日より開始した。canow社の持つDIDシステム「BRIDGE」とID管理型ライフログサービス「mine」の機能検証の一環として行うもので、医療機関、調剤薬局、配送会社間のシームレスな連携を目指す。


 背景として、新型コロナウイルス感染症の拡大によりニーズが高まっているオンライン診療において、医療情報の施設関連系における個人情報保護と処方箋の電子化が喫緊の課題となっていることを挙げる。

 canow株式会社はブロックチェーン技術を活用し、個人が主体となり個人情報を管理することで
改正個人情報保護法やGDPR等の個人情報規制を遵守し、情報利用をすることができるIDシステム「BRIDGE」の構築とBRIDGEを活用し医療健康情報を管理することができるID管理型ライフログサービス「mine」の実証実験を行ってきた。

 今回、GENie社、セントラル薬局グループ、東京白金台クリニックと共同で、BRIDGE、mineの実証実験の一環として医療機関、調剤薬局、配送会社の連携における個人情報管理の課題発見を行うことを目的にブロックチェーン技術のNFTを活用した処方箋の実証実験を行うことになったとする。

 ユーザーは東京白金台クリニックで発行されたNFT処方箋をID管理型ライフログ「mine」で管
理。事前に登録した基礎疾患や常備薬などの情報と合わせ、調剤薬局へNFT処方箋を共有、調剤薬局はそれらの情報をもとに調剤・服薬指導を実施したのち配送会社へ配達を依頼する。最短で当日中に自宅(もしくは任意の場所)で処方薬を受け取ることができる。

 また、複数の事業者間での情報共有の円滑化を図るとともに、情報の秘匿性も担保。「来る医療/健康業界のDX化におけるブロックチェーンの有用性を実証したい」としている。

 実証期間は、第1回が2022年4月〜2022年7月。第2回以降は調整中。

 実証場所は、東京都港区白金台を中心とした半径5キロ圏内。

 各社の役割は以下の通り。
・GENie株式会社 :処方薬の配送
・セントラル薬局グループ :処方薬の調剤
・東京白金台クリニック:対面診療、遠隔診療診療とNFT処方箋の発行
・canow株式会社 :ID管理型ライフログサービス「mine」の提供、NFT処方箋管理システムの提供と実証実験後の分析

 今後、総合ライフログプラットフォーム事業として「mine」で利用可能なサービスの拡充する方針。今後も協力企業と連携し、NFT処方箋に限らず、オンライン診療、母子健康手帳など分散型IDを
中心に様々な活用場面を創出していくという。個人の情報を許諾の元、有効活用し、サービスやその他の形でユーザーの元へ還元していくために、ニーズや課題に即したサービス検証を行い、医療健康情報の可視化にむけ継続的に取り組んでいく考え。

 各社は次のようにコメントしている。
・GENie株式会社代表取締役社長の田口義展氏
 「どの業界においても配達ニーズへの対応は大きな課題となっております。そういった中で我々
がこれまで培ってきたノウハウとハーティストという高品質な配送スタッフと共に、本取り組みを通
じてお客様の健康をサポートしていきます」

・セントラル薬局グループ(株式会社グリーンエイト) /代表取締役 田中宏和氏
 「”医療×ブロックチェーン技術”による情報管理は今後のシームレスな連携に必要不可欠であります。弊社が在宅医療のパイオニアとして培ったノウハウはオンライン診療との親和性が高く、高齢者のみならず幅広い世代での社会貢献に繋がると確信しています」

・東京白金台クリニック /院長 森田 重文氏
 「コロナ禍の中、遠隔操作による診察、治療の重要性が問われています。今回のシステムで各病院での統一性の無い複雑化していた医師sideの医療情報(カルテ)と薬剤師sideの薬剤情報を統合し、より早く正確に患者様への医療(治療薬)の供給を目指して行きます」

・canow株式会社 /代表取締役CEO 桂城漢大氏
 「mine事業のミッションである「子どもが健康に安心して成長することができる社会の創造」に向け、健康分野の実証実験を心強いパートナーとともに実施することができることを大変嬉しく思います。今後も社会にとって意義のあるプロダクトの創造と浸透に全力を尽くしていきます」

 各社URLは以下の通り。
(1)GENie株式会社:https://genie.jp.net/
(2)セントラル薬局グループ(株式会社グリーンエイト):https://g-eight.co.jp/
(3)東京白金台クリニック:https://www.tokyo-shirokanedai-cl.com/
(4)canow株式会社:https://canow-jp.com/

ID管理型ライフログサービス「mine」
https://canow-jp.com/2022/01/13/897/

この記事のライター

関連するキーワード


NFT

最新の投稿


【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。


【東京都薬務課】健康食品試買調査結果、79%が違反/効能効果の標榜に販売店のチラシなども注意

【東京都薬務課】健康食品試買調査結果、79%が違反/効能効果の標榜に販売店のチラシなども注意

【2025.04.30配信】東京都薬務課は4月30日に定例会見を開き、都が毎年行っている健康食品試買調査の結果を説明した。124製品中、98製品、79%に不適正な表示、広告が発見されたという。医薬品的な効能効果の標榜を禁止している薬機法違反も多いが、景品表示法、食品表示法、特定商取引法などの違反も見られる、都では複数の法律で規制されている健康食品を取り扱う事業者に向けて講習会を開いており、講習会参加なども生かして法令遵守に取り組んでほしいとしている。


【厚労省_疑義解釈(その24)】DX加算のマイナ保険証利用率について

【厚労省_疑義解釈(その24)】DX加算のマイナ保険証利用率について

【2025.04.28配信】厚生労働省は4月25日、診療報酬改定についての「疑義解釈(その24)」を発出した。「医療DX推進体制整備加算」の施設基準の1つであるマイナ保険証利用率について回答。4月については在宅患者を分母から引いて構わないとしている。現在は通常の外来患者がマイナ保険証を利用した場合のみが反映されているため。5月以降については、居宅同意取得型のオンライン資格確認によるマイナ保険証利用件数が社会保険診療報酬支払基金から通 知するマイナ保険証利用率集計に含まれる予定。


【日本薬剤師会】電子お薬手帳ビューワー、他職種への周知を依頼

【日本薬剤師会】電子お薬手帳ビューワー、他職種への周知を依頼

【2025.04.26配信】日本薬剤師会は電子おくすり手帳簡易ビューワーアプリ「e薬 SCAN」について、他職種への周知依頼を都道府県薬剤師会宛てに発出した。


【財政審】 後発薬調剤体制加算等、政策目標の達成状況を踏まえ「必要に応じ報酬体系の再編を」

【財政審】 後発薬調剤体制加算等、政策目標の達成状況を踏まえ「必要に応じ報酬体系の再編を」

【2025.04.23配信】財務省は4月23日に財政制度等審議会「財政制度分科会」を開催した。


ランキング


>>総合人気ランキング