神奈川県薬剤師会会長の長津雅則氏は、定例会見で「自治体健診等の受診率向上にかかる実証実験」について説明した。
自治体健診の受診については、「健康相談会などを開催する中で、“健診の券を捨ててしまった”“面倒くさい”などの声を聞いていた」(長津氏)とし、課題を認識していたと指摘した。
その上で、「薬局で何ができるのか」を考えた結果、受診手続きのサポートを薬局でできないか、との考えに至ったという。
具体的には薬局で受診状況を確認し、受診申込の代行のほか、受診券の再発行申請なども行う。個人情報に関する同意を得ることも想定する。こうした薬局でのサポートについて、長津会長の所属団体でもある鎌倉市薬剤師会を中心として実証実験を始めたいとした。
実証に向けては、鎌倉市などと協議できる組織をまずは作り、協議したいとの考えも示した。
実証実験については今年度中に開始したいとした。
長津会長は、この取り組みのメリットとして、県民の受診率向上、健康保持に寄与できるのではないかとした。行政の個別勧奨などの「アウトリーチ」コスト削減にも貢献できるとした。ひいては医療費の適正化にも繋げられるのではないかと指摘した。
薬局としても健康相談のアクセスポイントになるというメリットがあるとした。
構想としては長津氏は「全国の健康増進支援薬局で実施できるようになったらいい」と健康増進支援薬局としての取り組みの1つにもなることも想定しているとした。
また、取り組み参加は会員に限らず、健康増進支援薬局をイメージしているとした。
なお、神奈川県薬剤師会は定例会見を実施するのは初めて。今後、原則として月に1度、開催する予定。
長津会長は定例会見を開始した背景として、「薬剤師会が何をしているか、会員に届けきれていない」と吐露。「われわれの周知不足もある」とした。すでに実施している東京都薬剤師会や大阪府薬剤師会の定例会見の内容で会員が取り組みを知るきっかけになっているとの認識もあったとした。
さらには都道府県薬間の情報交換の活性化にもなるとした。