注目集まる日薬の生涯学習「JPALS」/服用薬剤調整支援2の算定要件で

注目集まる日薬の生涯学習「JPALS」/服用薬剤調整支援2の算定要件で

【2026.04.20配信】日本薬剤師会(日薬)が2012年から直接手掛けている生涯学習支援システム「JPALS」(ジェイパルス)をご存知だろうか。令和8年度調剤報酬改定で見直された「服用薬剤調整支援料2」の算定要件に関連することになったことで、最近、改めて注目が集まっている。


専門薬剤師の論議とも絡む

 JPALSを一言で表現するならば「ジェネラル」の養成ということ。直訳すれば「全般的な」という意味。薬剤師認定制度認証機構が認証する生涯研修認定制度(G)による認定薬剤師のうちの1つ、「G25」であるが、薬剤師に求められる「プロフェッショナルスタンダード」で5領域を設定し、「ジェネラル」として偏りのない知識習得を志向している点が特筆できる。5領域は「ヒューマニズム」「医薬品の適正使用」「地域住民の健康増進」「リスクマネジメント」「法律制度の遵守」。
 また特徴として“用意された”研修を受講するだけではなく、薬剤師自身が学んだことを「実践記録」として作成し提出する。研修会の参加でもよいし、職場での勉強会、書籍で学んだことでもよい。特にグループディスカッションなどを設けることもある都道府県薬剤師会主催の会に関しては、この実践記録として生かすことができる。

 さらに、認定試験であるWebテストを設けていることも特徴。前述の「服用薬剤調整支援料2」の算定要件の1つである日本老年薬学会の「老年薬学 服薬総合評価研修会を修了したかかりつけ薬剤師」においては、3つの受講要件を設けているがこの中で「JPALS認定薬剤師 CLレベル6」が対象とされたのは、運用開始当初から、この認定試験を設けている点が評価されたためだ。

 この「認定試験をすべき」という理念は、何もJPALSが独自で提唱していることではなく、薬剤師の専門性について検討している厚生労働科学研究「国民のニーズに応える薬剤師の専門性のあり方に関する調査研究」や、日本学術会議でも提言されていること。それをJPALSが先んじて実装していたことになる。

 現在、専門薬剤師における第三者認証が議論されている中にある。「ジェネラル」はその基盤となるもので、JPALSの意義も今後、高まることも想定される。

 今回の改定を受け、JPALSに登録するのであれば日薬に入会する、という事例も出ている。日薬会員は無料で利用できるからだ(非会員の利用料は1万1000円/年。JPALS認定薬剤師認定申請、更新料は日薬会員でも1回5500円かかる。非会員は2万2000円)。

 職能団体に入会するのは、社会における職能の評価を将来にわたって維持・向上するための専門職としての基礎となるものではあるが、それでも昨今、「目に見えるメリットは」との声がある中にあって、JPALSはいくばくか、日薬入会の動機の1つにもなりそうだ。

 日薬担当常務理事の山田武志氏は、「この機会にJPALSに触れてみて、ぜひどういうものなのか、知ってみていただきたい」と話している。

 JPALSへの関心は、薬剤師のキャリア形成の全体像を改めて考える契機にもなっている。

この記事のライター

関連するキーワード


薬剤レビュー

最新の投稿


【パブコメ開始】処方箋なしでの医療用医薬品の販売について

【パブコメ開始】処方箋なしでの医療用医薬品の販売について

【2026.10.16配信】厚生労働省は10月16日、改正薬機法のうち、処方箋なしでの医療用医薬品の販売などの省令案についてパブコメを開始した。


【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【2026.10.16配信】日本薬剤師会(日薬)、日本保険薬局協会(NPhA)、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の薬局関連3団体は10月16日、共同広告を実施すると公表した。昨年度に続き、薬剤師の専門性や役割について訴求する内容。


【厚労省】R8地域医薬品提供体制の「モデル事業」要項を公表

【厚労省】R8地域医薬品提供体制の「モデル事業」要項を公表

【2026.10.15配信】厚生労働省は10月15日までに「令和8年度 地域における医薬品提供体制等の構築・強化に係るモデル事業」の実施要項を公表した。申し込みは令和8年10月13日(火)から開始しており、締め切りは10月30日(金)まで。


【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【2026.10.14配信】日本薬剤師会(日薬)会長の岩月進氏は10月14日に開かれた定例会見で、日本保険薬局協会など薬局関連団体が中央社会保険医療協議会(中医協)へ委員参画を求める意見を公表したことに対してコメントした。


【日薬_学術大会】来年は東日本大震災を経験した福島県で開催

【日薬_学術大会】来年は東日本大震災を経験した福島県で開催

【2026.10.12配信】10月12日、新潟で開かれた「第59回日本薬剤師会学術大会」が閉幕した。来年、2027年の第60回大会は福島県で開催される。大会運営委員長を務める福島県薬剤師会会長の長谷川祐一氏は、「東日本大震災という困難を乗り越えた経験のある福島だからこそ発信できる学びと実践を全国の皆様と共有できる大会を目指す」と語った。


ランキング


>>総合人気ランキング