【中医協】「退院時共同指導料の見直し」/情報通信機器活用の「医療資源の少ない地域に属する場合」の制限解除

【中医協】「退院時共同指導料の見直し」/情報通信機器活用の「医療資源の少ない地域に属する場合」の制限解除

【2022.01.26配信】厚生労働省は中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、2022年度診療報酬改定について「個別改定項目」を提示した。その中で、「退院時共同指導料の見直し」として、情報通信聞きの利用要件を緩和した。


 「薬局に係る退院時共同指導料の見直し」として、以下を示した。

・基本的な考え方
 入院患者に対する退院時共同指導における関係機関間の連携を推進する観点から、薬局に係る退院時共同指導料について、共同指導への参加者の要件を見直すとともに、関係医療機関・医療従事者間の効率的な情報共有・連携を促進する観点から、情報通信機器の利用に係る要件を見直す。

・具体的な内容
 退院時共同指導について、患者が入院している医療機関における参加職種の範囲を医療機関における退院時共同指導料の要件に合わせ拡大する。また、薬局の薬剤師が、ビデオ通話が可能な機器を用いて共同指導に参加する場合の要件を緩和する。

 <主な変更箇所>
現行:入院中の保険医療機関の保険医又は保健師、助産師、看護師若しくは准看護師と共同して行った上で、
改訂案:、入院中の保険医療機関の保険医又は保健師、助産師、看護師、准看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士若しくは社会福祉士と共同して行った上で、

現行:対面で行うことが原則であるが、保険薬局又は入院保険医療機関のいずれかが「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和2年3月5日保医発0305第2号)の別添3の別紙2に掲げる医療を提供しているが医療資源の少ない地域に属する場合は、
改訂案:退院時共同指導料の共同指導は、保険薬局の薬剤師が、ビデオ通話が可能な機器を用いて共同指導した場合でも算定可能である。

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