【クリエイトSDホールディングス】第1四半期決算/売上+3.5%、営業利益-13.2%/コロナ特需の反動減

【クリエイトSDホールディングス】第1四半期決算/売上+3.5%、営業利益-13.2%/コロナ特需の反動減

【2021.10.06配信】クリエイトSDホールディングスは2022年5月期第1四半期の連結業績(2021年6月1日~2021年8月31日)を公表した。売上高は前年同期比3.5%増、営業利益は同13.2%減などだった。


調剤部門の伸長、14.8%増の85億9000万円に

 クリエイトSDホールディングスの2022年5月期第1四半期の連結業績(2021年6月1日~2021年8月31日)は、売上高890億3200万円(前年同期比3.5%増)、営業利益472億200万円(同13.2%減)、経常利益48億3600万円(同12.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益32億6600万円(同13.2%減)だった。

 
 この期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により、各地で緊急事態宣言等が発令され、企業活動や消費活動の状況は依然として不透明な状況が続いている。ドラッグストア業界においては、競合他社の出店や価格競争の激化に加え、他業種からの参入や企業の統合・再編の動きが強まっており、厳しい環境が続いている。

 このような状況の中、同社グループは「生活・予防・医療・介護」の各領域において地域に貢献する総合ヘルスケアサポートを推進している。
 ドラッグストア事業については、前期はマスク・消毒液・ハンドソープ等の感染予防商品や、食料品・日用品等の巣ごもり対策商品の需要増があり、当期はその反動減が見られた。一方、調剤薬局においては、前期の受診抑制による処方箋応需枚数の減少影響は一巡し、当期は応需枚数・売上高共に堅調に推移している。

 このような環境の中、同社グループは顧客・患者や従業員の安心・安全を最優先に考え、集客の波を作る販売促進策の自粛を継続しつつ、いつ来店しても求めやすい価格で提供するEDLP(エブリデイ・ロープライス)を推進。

 また、コロナ禍におけるライフスタイル・購買行動の変化に対応するため、生鮮食品・冷凍食品・即食商品の品揃えを拡充し、日常生活に必要なものがワンストップで揃う利便性を向上させるとともに、自社電子マネー機能付きポイントカード「おさいふHippo」の利用促進や、調剤薬局内における待ち時間短縮のため「処方せん送信機能付き電子お薬手帳アプリ」の利用促進、さらにはオンライン服薬指導への体制整備等、デジタルツールを活用した顧客・患者体験の改善に注力してきた。

 ドラッグストアの新規出店については、7店舗の出店を行った。

 調剤薬局の新規出店については、調剤専門薬局を1店舗、ドラッグストアへの併設調剤薬局を14店舗開局し、ドラッグストアの出店数を上回る計15店舗を開局した。

 介護事業ではペットと一緒に暮らせる部屋、美味しい食事や多彩なイベントを特色とする介護付有料老人ホーム2施設を運営している。第1四半期連結累計期間においては、入居者の安全を第一に考え新型コロナウイルス感染防止に注力しつつ、入居率の向上を図った。
 デイサービスについては、高齢者の人が長く自宅で暮らすための生活機能訓練を特色とするデイサービスセンターを中心に運営している。当第1四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染防止に注力しつつ、家にこもりがちな利用者の筋力維持及び認知症予防のためのトレーニングの充実を図った。

 第1四半期連結会計期間末の同社グループの店舗数はドラッグストア666店舗、調剤薬局につい
ては調剤専門薬局37店舗、ドラッグストアへの併設調剤薬局240店舗の合計277店舗となり、スーパーマーケット事業は5店舗、介護事業では介護付有料老人ホーム2施設、デイサービスセンター39施設となった。

 商品部門別売上実績では調剤部門の伸長が大きく、前年同期比114.8%の85億9000万円だった。

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