考え方は「薬剤師法の改正ではなく歯科医師と同様の違法性の阻却」
ブロック代表質問で、柏原宏暢氏は日本薬剤師会が薬剤師によるコロナワクチン接種に向けて準備を進めているとの方針について、「今後のスケジュールを教えてほしい」と質問した。
これに対し、日薬副会長の安部好弘氏は、「25日の理事会で研修プログラムのバージョン1の内容について確認がとれた。来週早々には都道府県薬剤師会に通知したい」と述べた。
柏原氏は、「いつから都道府県薬剤師会で研修をスタートするのか」と質問。
安部氏は、「実施されるのであれば研修プログラムを活用してほしいということなので、実施に関していつからやっていただきたいということについては今後検討したい」と話した。
重ねて柏原氏は、「薬剤師がコロナワクチン接種をするためには薬剤師法を改正するということか、それとも違法性の阻却によってという考え方か」、および「薬剤師によるコロナワクチン接種は薬剤師法1条の国民の健康の維持・向上の役割としての実施か」と質問した。
安部氏は、「薬剤師法の改正の話は違うと思っている。仮に薬剤師がコロナワクチンの打ち手になるとしたら、歯科医師と同様に違法性の阻却だと考えている」と説明。併せて、「薬剤師の職能という議論ではなく、国難を乗り越えるためにさまざまな医療職種がどう貢献していくのかという話だと思っている」と話した。
さらに、「医師の管理下が想定されるのか」との質問については、「違法性の阻却に関しては歯科医師の場合にも条件があり、集団接種会場で医師のいる医学的管理下となっているので、薬剤師に関しても同様の考え方になることが想定される」と述べた。