状況に薬局グループ規模による大きな相関はなし
中東情勢・ナフサ供給不安に伴う調剤関連資材の調達遅延、在庫状況、現場対応の実態を把握する目的で、協会の医薬品流通検討委員会が実施した。
回答期間は2026年6月15日~2026年7月3日。5466薬局が回答。
結果からは、軟膏容器、水剤ボトル、分包紙を中心に、調達リードタイムが平時より延長しているとする回答が多くみられた。特に軟膏容器では、「1週間以上の遅れ」が89.5%と最も高かった。
在庫量では、軟膏容器および分包紙で「在庫1カ月未満」が約4割を占め、在庫面での懸念が一定程度示された。一方で、資材が一律に入手できない状況ではなく、薬局間・店舗間での在庫調整や資材節約により対応している状況が見えるとする。
統計解析においては、都道府県、薬局グループ規模、回答時期による差は一部でみられたものの、効果量はいずれも小さく、特定の属性のみで状況を強く説明することは難しかったとする。
一方、月間処方せん受付回数が多い薬局ほど「在庫1カ月未満」の割合が高い傾向がみられた。
自由記述では、処方医との連携、調剤運用の見直し、容器再利用、代替資材の活用など、現場での具体的な工夫が確認された。資材以外への影響を懸念する声もみられたが、現時点で広範な影響の顕在化は確認されなかった。
協会では「調査上の留意点」として、「本調査は、調剤関連資材への影響を把握するための緊急的な実態調査であり、通常時との比較データは有していない。回答は各薬局の認識および回答時点の状況に基づくものであり、実際の納品状況や在庫量を客観的に測定したものではない。また、本調査は横断調査であり、調達遅延や在庫減少の原因を特定するものではない」としている。
今後の対応については、「現時点では、資材が一律に入手できない状況ではなく、薬局間での在庫調整や資材節約により対応している段階である。過度な不安や過剰発注は、流通の偏りや目詰まりを招く可能性があるため、引き続き落ち着いた行動と適正発注が重要である。特に、軟膏容器、分包紙、水剤ボトルなど、調剤業務への影響が大きい資材については、供給状況を継続的に注視する」としている。
現場から調達遅延や在庫減少に関する声が継続する場合には、一定期間後に再調査を行い、状況が改善しているのか、継続しているのか、または悪化しているのかを確認する方針。また、必要に応じて、関係行政、メーカー、卸、関係団体等と情報共有を行い、資材供給の安定化に向けた対応を検討するとしている。