【日本保険薬局協会】「中東情勢に伴う調剤関連資材等への影響」調査結果報告

【日本保険薬局協会】「中東情勢に伴う調剤関連資材等への影響」調査結果報告

【2026.07.09配信】日本保険薬局協会は7月9日に定例会見を開き、中東情勢の緊迫化に伴う「調剤関連資材等への影響」に関する実態の調査を報告した。


状況に薬局グループ規模による大きな相関はなし

 中東情勢・ナフサ供給不安に伴う調剤関連資材の調達遅延、在庫状況、現場対応の実態を把握する目的で、協会の医薬品流通検討委員会が実施した。
 回答期間は2026年6月15日~2026年7月3日。5466薬局が回答。

 結果からは、軟膏容器、水剤ボトル、分包紙を中心に、調達リードタイムが平時より延長しているとする回答が多くみられた。特に軟膏容器では、「1週間以上の遅れ」が89.5%と最も高かった。
 在庫量では、軟膏容器および分包紙で「在庫1カ月未満」が約4割を占め、在庫面での懸念が一定程度示された。一方で、資材が一律に入手できない状況ではなく、薬局間・店舗間での在庫調整や資材節約により対応している状況が見えるとする。
 統計解析においては、都道府県、薬局グループ規模、回答時期による差は一部でみられたものの、効果量はいずれも小さく、特定の属性のみで状況を強く説明することは難しかったとする。

 一方、月間処方せん受付回数が多い薬局ほど「在庫1カ月未満」の割合が高い傾向がみられた。

 自由記述では、処方医との連携、調剤運用の見直し、容器再利用、代替資材の活用など、現場での具体的な工夫が確認された。資材以外への影響を懸念する声もみられたが、現時点で広範な影響の顕在化は確認されなかった。

 協会では「調査上の留意点」として、「本調査は、調剤関連資材への影響を把握するための緊急的な実態調査であり、通常時との比較データは有していない。回答は各薬局の認識および回答時点の状況に基づくものであり、実際の納品状況や在庫量を客観的に測定したものではない。また、本調査は横断調査であり、調達遅延や在庫減少の原因を特定するものではない」としている。

 今後の対応については、「現時点では、資材が一律に入手できない状況ではなく、薬局間での在庫調整や資材節約により対応している段階である。過度な不安や過剰発注は、流通の偏りや目詰まりを招く可能性があるため、引き続き落ち着いた行動と適正発注が重要である。特に、軟膏容器、分包紙、水剤ボトルなど、調剤業務への影響が大きい資材については、供給状況を継続的に注視する」としている。

 現場から調達遅延や在庫減少に関する声が継続する場合には、一定期間後に再調査を行い、状況が改善しているのか、継続しているのか、または悪化しているのかを確認する方針。また、必要に応じて、関係行政、メーカー、卸、関係団体等と情報共有を行い、資材供給の安定化に向けた対応を検討するとしている。

この記事のライター

関連するキーワード


中東情勢

最新の投稿


【調剤業務の外部委託】すでに2カ所で体制整備に着手/クリエイトSDHD

【調剤業務の外部委託】すでに2カ所で体制整備に着手/クリエイトSDHD

【2026.07.16配信】クリエイトSDホールディングスは調剤業務の外部委託に関して、すでに2カ所で体制の整備に着手していることを明らかにした。7月16日に開かれた決算説明会で質問に答えたもの。


【OTC薬『クラリチンEX』】第一三共ヘルスケアが販売へ

【OTC薬『クラリチンEX』】第一三共ヘルスケアが販売へ

【2026.07.15配信】第一三共ヘルスケアは7月15日、バイエル薬品株式会社とバイエル薬品のアレルギー性鼻炎治療薬「クラリチンEX」(第2類医薬品)のライセンス契約を締結したと公表した。同契約に基づき、日本国内で第一三共ヘルスケアが「クラリチンEX」の販売を開始する。発売日および製品仕様等は、追って公表する予定。


【日本総研】「箱出し調剤」提言するレポート公表

【日本総研】「箱出し調剤」提言するレポート公表

【2026.07.10配信】日本総研調査部上席主任研究員・成瀬道紀氏は7月10日、『箱出し調剤で薬剤師を単純作業から解放を―調剤コスト1兆円削減と薬局薬剤師20万人の職能発揮へ向けてー』と題したレポートを公表した。


【薬局説明会】ゲーム「ぷよぷよ」で脳トレ/施設でのレクに、月額3000円~

【薬局説明会】ゲーム「ぷよぷよ」で脳トレ/施設でのレクに、月額3000円~

【2026.07.10配信】株式会社エンタケア研究所(本社:東京都、代表取締役CEO:高丸 慶氏)は、レク等で使える施設向け脳トレーニングゲーム『施設向け脳トレーニングゲーム『ぷよぷよトレーナー』を2026年10月1日に正式ローンチすると公表した。また、正式ローンチに先立ち、全国の介護福祉施設・医療関係者・自治体・薬局関係者を対象としたオンライン説明会を2026年7月に全8回開催する。『ぷよぷよトレーナー』を通じて、介護現場における「楽しい」「続けられる」「効果が期待できる」新しいレクリエーション体験の社会実装を推進していく考え。薬局業界では保険薬局経営者連合会と共に協定締結、薬局に関するユースケースの開発を行っていく計画。


【日本保険薬局協会】「中東情勢に伴う調剤関連資材等への影響」調査結果報告

【日本保険薬局協会】「中東情勢に伴う調剤関連資材等への影響」調査結果報告

【2026.07.09配信】日本保険薬局協会は7月9日に定例会見を開き、中東情勢の緊迫化に伴う「調剤関連資材等への影響」に関する実態の調査を報告した。


ランキング


>>総合人気ランキング