【規制改革答申】「オンライン診療受診施設」での医薬品の看護師等による一時的な保管・運搬を

【規制改革答申】「オンライン診療受診施設」での医薬品の看護師等による一時的な保管・運搬を

【2026.06.30配信】規制改革推進会議は6月29日、規制改革推進に関する答申 を行った。オンライン診療の更なる普及を掲げ、「オンライン診療受診施設」での医薬品の看護師等による一時的な保管・運搬が可能であることを明確化するとした。診療の補助行為を行うに当たって前提となる医薬品及び医療機器の看護師等による一時的な保管・運搬について、医師・医療機関の管理責任の下、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限の条件の下で可能であることを明確化することを求めるもの。オンライン診療受診施設は医療法等改正で新設されたもの。


 「地域におけるオンライン診療の更なる普及・円滑化」として以下の通りとした。

【a:引き続き検討を進め、令和9年上期までに調査研究結果を取りまとめ、令和9年結論・措置、b:令和9年度結論・措置】


<実施事項>
 我が国におけるオンライン診療は、医師・患者双方にとって、対面診療(外来診療、入院診療及び在宅診療)とは異なる新たな診療形態の選択肢として、医事法制の解釈運用により、機動的かつ柔軟にその実施が図られてきた。一方、例えば、人口減少や高齢化、医師不足等を背景に医療提供体制の維持に苦慮している地域や災害の発生した地域など、多種多様な現場があることや働く人々の受診可能な時間と医療機関の開院時間のミスマッチが生じていることに対しては、現行の医事法制の解釈運用では限界があることなども踏まえ、医事法制にオンライン診療を位置付け、その運用基準等を明確化することなどが必要である。その際、オンライン診療が現場の医師、患者双方の合意の下で医療の安全性を確保しつつ実施されることを前提として、現行の解釈運用に至った経緯や現場の運用実態、働く人々の受診機会を確保することの重要性等を十分踏まえつつ、実際に現場のオンライン診療の取組が普及及び円滑化し、患者に恩恵がもたらされるよう、課題解決を図ることが重要である。
 上記を踏まえ、令和7年6月の規制改革実施計画において、厚生労働省は、地域におけるオンライン診療の更なる普及及び円滑化のため、患者・利用者本位の立場から、例えば、オンライン診療専用車両等(オンライン診療専用ブースを含む。以下同じ。)の活用において、現行の医事法制の解釈運用では、診療の回数・場所の制限や事前届出等の手続負担があるなどの指摘を踏まえ、オンライン診療専用車両等の活用を円滑化し、適切な活用の推進を図るため、医事法制上の位置付けの明確化並びに解釈運用の更なる明確化及び見直しなどについて検討し、所要の措置を講ずることとされた。その後、厚生労働省は、第 217 回通常国会へ所要の法案を提出し、同法案は一部修正の上、令和7年 12 月に第 219 回臨時国会で医療法等の一部を改正する法律(令和7年法律第 87 号。以下「改正法」という。)が成立し、令和8年4月、改正法のうち医療法(昭和 23 年法律第 205 号)におけるオンライン診療に関する規定の施行(以下「改正法の一部施行」という。)がされるなど、上記課題への一定の対応が行われた。
 一方、改正法の一部施行により、医療法第2条の2第2項に規定するオンライン診療受診施設において、患者が看護師等といる場合のオンライン診療(以下「D to P with N」という。)を実施する場合に、看護師等に一般に診療の補助を行わせることが可能とされたが、厚生労働省は、その一部施行に当たって発出した「医療法等の一部を改正する法律の一部の施行等について(オンライン診療関係)」(令和8年3月 27 日厚生労働省医政局長通知)において、オンライン診療受診施設における診療の補助の実施には整理すべき事項があるとし、今後検討の上、診療の補助に伴い生じる医療廃棄物の処理や看護師等に持込み・使用等させる場合の医療機器の安全管理などに関する留意事項を周知するほか、採血、注射、エコー検査などの個々の行為に関するガイドライン等の整備を行う予定である旨を示している。これらの事項について、これまでに厚生労働省は、現状の D to P with N の運用状況に関する調査研究を進め、オンライン診療受診施設における看護師等による診療の補助行為の在り方等に関する検討を行っているが、実際に現場のオンライン診療の取組が普及するとともに円滑化し、患者に恩恵をもたらすことを担保するという観点が引き続き求められる。
 以上を踏まえ、引き続き地域におけるオンライン診療の更なる普及及び円滑化を図るため、患者本位の立場から、以下の措置を講ずる。

 a 厚生労働省は、オンライン診療受診施設で D to P with N を実施する場合における看護師等による診療の補助について、現状の D to P with N の運用状況に関する調査研究の結果を取りまとめ、その結果を踏まえつつ、以下の事項を含めて必要な留意事項の周知及びガイドライン等の整備を行う。
・オンライン診療受診施設として届出されたオンライン診療専用車両等においても、点滴、注射、血液検査、尿検査、超音波検査、心電図検査などの一定の診療の補助行為が可能であることを明確化すること。
・診療の補助行為を行うに当たって、オンライン診療受診施設やオンライン診療を実施する医療機関等に求める設備、体制等については、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限のものとすること。
・オンライン診療受診施設において診療の補助行為を行うに当たって前提となる医薬品及び医療機器の看護師等による一時的な保管・運搬を、医師・医療機関の管理責任の下、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限の条件の下で可能であることを明確化すること。
b 厚生労働省は、a の措置等を踏まえ、適正なオンライン診療の更なる普及及び円滑化を実現するため、オンライン診療受診施設における D to Pwith N 時の診療の補助行為について診療報酬上の取扱いを明確化することを含め、所要の措置を講ずる。

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