活用したことがない薬局、「調剤はどうしているのか」/安川氏
シンポジウム内ではPMDA(医薬品医療機器総合機構)から、令和7年度の医薬品安全性情報の活用状況調査の結果が報告された。その中の結果では、RMPを活用したことがないと回答した薬局が35.0%あった(回答n数2254)。
この報告の後に登壇した厚生労働省 医薬局 医薬安全対策課長の安川孝志氏は、「患者向け資材の活用の点数が注目されがちだが」とした上で、「調剤管理料」にもRMPは「要件に入っている」と指摘。「さきほどのアンケート調査で『活用したことがない』という方々は、いったい調剤はどうしているんだろうと思いながら聞いていた」と話した。令和6年度調剤報酬改定では「特定薬剤管理指導加算3」に関して、RMPの患者向け資材を用いた場合(初回)に算定できることとしたが、「調剤管理料」でもRMPに基づき薬学的分析及び評価を行うことが要件となっている。
「RMPというのは、添付文書に書かれてない情報が盛り込まれているもの。RMPを確認しないと得られない情報があるからこそ、調剤管理料で薬学的管理や処方監査する時にはきちんと見てということが要件に入っていることも重要」(安川氏)と語った。
RMPを薬機法に位置付け、「新薬の育薬につながる重要な情報資源に」
今後、RMPの運用が変わることも紹介。薬機法にRMPを位置付けるとともに、これまでは10年など一定期間で評価が終わるとRMPを終了していたが、今後は医薬品ごとに終了時期についても個別の判断ができる運用となるとした。リスクに関して検討の内容やその結果の履歴を記載していく方向。
「つまり、リスク情報の変遷、経緯が分かるようになる。新薬の育薬につながる重要な情報資源になるのではないかと思っている」(安川氏)とした。製薬企業の対応がより個別化していく中で、「薬局薬剤師も製薬企業が薬剤ごとに考えている対応を理解することが必要になる」と指摘した。
障壁に「時間がない」の声、AI活用は一策も「薬剤師の意識が重要」
パネルディスカッションでは、RMP等の活用が進まない要因として「時間がない」という声があるというテーマが出た。これに対して安川氏は、AI活用を含め「業務効率化」は1つ挙げられるとしつつも、薬剤師の意識も重要との考えを示した。「AIなどを使ってどうするかということを、やっぱり(薬剤師の)皆さん自身が考えていく必要があるのかなと思う。そこから捻出しながら、こういったところにどこまでシフトするのか。一方で薬剤師自身が意識を持たないと変わらない。どんなに素晴らしいものがプッシュ型であっても、薬剤師のアンテナがなければ引っかからない。そこはやはり意識も含めて考えていく必要があると思う」(安川氏)とし、今後の薬剤師の取り組みに期待を込めた。