「だから私は“digicareアナリティクス”を入れました」/手軽・手頃な薬局経営見える化ツール登場

「だから私は“digicareアナリティクス”を入れました」/手軽・手頃な薬局経営見える化ツール登場

【2023.08.01配信】かける手間が少なく、かつ手頃な値段で導入できる薬局経営の見える化ツール、digicareアナリティクスが導入軒数を拡大している。レセコンデータを自動収集し、ログインさえすれば、どこからでもブラウザ上で数値を確認することができる。前年比、前月比、前週比などもクリック作業で一瞬にして表示。グラフ化もされるため、感覚的にも状況が把握しやすい。「ダッシュボード」で見られる指標は、処方箋枚数・単価や集中率はもちろんのこと、各種加算、薬剤、患者分析なども可能だ。


 なぜこのツールが導入軒数を増やしているのか。これまでももちろん、薬局の本部システムなどはあったが、小規模・中規模薬局企業では導入を躊躇する価格帯であることもあった。また、レセコンに紐づいていることも多く、digicareアナリティクスの特徴であるレセコンメーカーを選ばない点や、ブラウザ上でアクセスできる点は非常に評価が高い。

 さらに、薬局の業務改革、環境変化の大きさもdigicareアナリティクス導入進展と無関係ではない。多くの薬局が「対物業務から対人業務へのシフト」という国の方針を真正面から受け止め、業務改革に取り組もうとしている。選択肢が拡大するオンライン診療・服薬指導を筆頭にした医療DXの取り組みも進めなければいけないとの意識も高い。そうした中にあって、これまでのように、月次の数値を1カ月半後に把握するような状況でいいのか、そもそもデータの解析に時間をとっている場合ではないのではないか――、こうした危機感を抱いていた薬局関係者は少なくなかった。このニーズを丁寧に吸い上げ、開発されたのが、まさにdigicareアナリティクスだ。

 特にdigicareアナリティクスをリリース後、早期に導入した薬局では、環境の変化にキャッチアップするため、情報への感度を上げてアンテナを張っている薬局が多い。

 今回、お話をうかがった導入薬局のシーエスメディカルネットグループ(神奈川県)もそうだ。
 同グループ取締役の篠原弘靖氏は、digicareアナリティクスとの“出合い”はウィーメックス(当時はPHC)の担当者からの1通のメールだったと明かす。
 「メール、DMなど薬局には多くの情報がくる。しかし、1つ1つ注意深く見て、まずは話を聞いてみようというのが基本的なスタンスだ」と篠原氏は明かす。

 そんな姿勢の中で1本のメールがdigicareアナリティクスとの出合いだった。「今まで店舗から本部へファクスなどで数字を送ってもらい、エクセルに手入力して分析していた作業が、効率化されるツールではないかと感じた」(篠原氏)。その後、実際に導入してみると、思った通り、これまでの作業が効率化されただけでなく、把握できるタイミングが早くなった。篠原氏は今では、毎日、朝来るとdigicareアナリティクスの画面をのぞくのが日課となったという。

 毎日digicareアナリティクスを見ていて、気になる箇所があると、さらに深堀してその要因データに入っていく。例えば、前年に対して、処方箋枚数が落ち込んでいる場合。医療機関ごとの処方箋受付の画面に遷移すると、耳鼻科の処方箋が減っていることが分かる。それであれば、「花粉飛散量が昨年に比べて少ないからかもしれない」と要因の推察ができる。単価が下がっていても同様だ。その場合は、薬剤分析の方に移れば、どの薬剤が特に減っているのか分かり、推察が可能。薬局経営の要因分析は次なる手を早めに打つことにもつながる。

 また、篠原氏は、digicareアナリティクスを本部だけが見るのではなく、現場スタッフも見られるようにしている。それにより「現状の共有がしやすくなった」(篠原氏)。なるべくdigicareアナリティクスを見る習慣づけのために、現場スタッフに対しては、月次業務報告書の中にdigicareアナリティクスの中にある数値を記入する欄を設けているという。「現場スタッフとも数字をベースにして、コミュニケーションがとれるようになった」という。

 篠原氏は自身も薬剤師の勤務経験を経て、5年ほど前から父が創業した薬局の経営に携わるようになった。今でも現場感覚から乖離しないよう、自身も薬局現場に入る時間を持つようにしているという。現場とのコミュニケーションを重視している篠原氏の姿勢がうかがえる。重視するコミュニケーションのツールとしてもdigicareアナリティクスは生かされているようだ。

 多店舗経営ならではの活用の仕方もしている。同社は17店舗を有するため、店舗スタッフがdigicareアナリティクスを介して他店舗の状況も見ることができるため、他店舗の状況への相互理解にもつながっている。本部としても店舗ごとの繁忙の状況の違い、例えば曜日ごとの枚数なども見ることができるのは人員配置の検討にも生かせている。

 まずはデータで客観的な情報を知る。それをアシストしてくれるのがdigicareアナリティクスだ。そのデータをどう生かすかは、実は非常に幅が広く、薬局の経営方針によっても異なってくる部分だ。

 例えば同社の場合でいえば、地域から親しみを感じてもらえる薬局を目指している。そのためにフォローアップやオンライン服薬指導にも取り組んでいるが、そういった方針の状況変化を見るものとしては、再来率などがある。再来率を現場と共有しながら、あいさつなど基本的な対応にもしっかり取り組んでいこうと意識を共有していく。あるいは、後発薬の使用率をデータで把握しながら加算取得の目安を立て、これも現場と速やかに共有していく。本部としては、特定の店舗をグルーピングして集計することで店舗の位置する大まかなエリアごとの状況や、全店舗での状況も瞬時に把握できる。

 「オンライン服薬指導や在宅医療、リフィル処方箋など、患者様の動向も変わっていく。変化はゆっくりかもしれないが、その変化をしっかり把握して機能で選ばれる薬局経営に変わっていかなければいけない」(篠原氏)。digicareアナリティクスを使い始めた今、その波には「digicareアナリティクスなくして乗り切れない」と篠原氏は感じていると指摘している。

 なお、digicareアナリティクスは、電子薬歴システムで高いシェアを誇る「メディコム」で知られるウィーメックス株式会社(PHCホールディングスの事業子会社。PHC株式会社メディコム事業部とPHCメディコム株式会社が統合し、2023年4月に新会社ウィーメックスとして事業を開始)が手掛けるサービス。ウィーメックスはヘルスケア業界の課題を解決すべく新たなサービス創造に注力していく方針。その中で、digicareアナリティクスは、薬局業界の“マストツール”になっていくサービスの1つとなりそうだ。

<お話をうかがった方>

シーエスメディカルネットグループ 取締役 篠原弘靖氏
本社所在地:神奈川県大和市
店舗数:17店舗

レセコンに蓄積したデータを資産化
薬局経営の意思決定をサポートするdigicareアナリティクスの各種指標画面

<ユーザー活用方法をご説明!>

 ウィーメックス株式会社デジタルヘルス事業部デジケアプロダクト部ではこの夏、digicareアナリティクスの導入方法やユーザーで主に使われている具体的な活用方法などについて45分間でコンパクトにまとめたオンラインセミナーを複数回実施する予定。ぜひ下記バナーよりお申込ください。実際の画面を用いながらの説明もあり、具体的にイメージがしやすい内容になっています。