【薬剤師研修センターへの不満噴出】「第2のセンターをつくればいい」との声も

【薬剤師研修センターへの不満噴出】「第2のセンターをつくればいい」との声も

【2022.10.14配信】日本薬剤師会(日薬)は10月8日に都道府県会長協議会を開催した。その中で、出席していた都道府県会長から、日本薬剤師師研修センターへの不満と日薬からの対応を求める声が出た。


 関東のある県薬会長は、日薬執行部への質疑の中で、日本薬剤師研修センターに関して質問した。

 「日本薬剤師研修センターは日薬とは別団体ということは重々承知の上で質問したい。今現在、新規の申請を出した時に2.5ヶ月以上かかる(研修認定薬剤師制度の参加にあたって登録するPECS=薬剤師研修・認定電子システムは申請から審査結果のメールまでに2.5カ月程度かかり、その後、1カ月程度で認定証を送るとされている)。地域支援体制加算という保険請求に関係してくるものであり、なぜ今の時代にこんなにかかるのか。日本全国の薬剤師が困っていると思う。日薬として日本薬剤師研修センターに意見を言っていただけるのか」と述べた。

 これに対し日薬執行部は、「早く進めてほしい話はしている。今後も継続して申し入れはしていく」と回答。

 この回答に対して県薬会長は、「言い方はとても悪いが、センターが企業で薬剤師が顧客であるとするならば、とっくに倒産していてもおかしくないような状況だと思っている。それをおかしいと思い、日薬として対応いただけるかという質問だ」と不満を改めて表明した。

 こうしたやりとりに対し、九州地方の県薬会長も同調し、「(日薬の答弁は)全然答えになっていない。ただ、やっていますと言っているだけだ。どういう理由なのか。ちゃんと回答してください。間に合わなかったといった会員の困っている声を日薬も聞いているはずだ。われわれが日本薬剤師研修センターをつくった経緯がある。第2のセンターをつくればいい。それも(日薬は)しない。もっと日薬執行部は頑張って対応してほしい」と述べた。

 日薬執行部は対応を継続していく方針を示すとともに、日本薬剤師会生涯学習支援システム(JPALS)の活用も促した。
 「JPALS認定薬剤師制度は、薬剤師認定制度認証機構(CPC)の認証を取得している。ぜひ積極的にJPALSも活用いただきたい」と語った。
 
 そのほかの県薬会長からも日本薬剤師研修センターへの不満の声が出た。
 「質問したいことがあってもメールでしか受けない。それから、すでに何か文書で通知したものについては全く回答がない。場合によっては緊急な問い合わせもある。電話対応を加えてもらえないか」とした。

 なお、JPALSは、日薬会員は利用料が無料。日本薬剤師会が公表している「薬剤師に求められるプロフェッショナルスタンダード」(PS)という、5領域に分類される、全383個の到達目標を指針としながら、実践記録(ポートフォリオ)に学習内容を記録していくことで、学習の定着を図ることができる。加えて、段階制の仕組みであるCLと昇格Webテストにより、学習の進捗や達成度を確認できる。また、JPALSで学習を進めることで、国際薬剤師・薬学連合(FIP)が提唱する「継続的な専門能力開発Continuing Professional Development(CPD)」が実践できるとしている。
 
 今年10月にはPSを令和4年度版に改訂。薬剤師が担う任務が拡充したこと、社会環境の変化等により社会からの要求や薬剤師が身につけるべき能力が拡大・高度化していることなどを受けたもの。「令和4年度版」は、PS の5領域はそのままに、到達目標は 398 項目で、これまで領域2「医薬品の適正使用」のみに設定していた「小領域」を全領域に設定し、学習する領域がより分かりやすい指標とした。

 今年に入ってから、東京都薬剤師会(都薬)が薬剤師認定制度認証機構(CPC)から「生涯研修認定制度」のプロバイダー(実施機関)として承認を受けるなど、研修認定薬剤師制度の環境にも変化が起きている。

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